特例風俗営業者の認定申請手続は、風俗営業者が、風俗営業を許可している公安委員会に対し、特例風俗営業者の認定を手続きです。

一定の要件を満たしている風俗営業者が管轄の公安委員会(警察署)に対して行います。

風俗営業者が特例風俗営業者(通称:マルユウ(マル優)ともいう)の認定を受けるメリット

  1. 本来は承認を受けるべき営業所の構造及び設備の変更について、事後の届出でよくなるため、工事完了後、速やかに営業を再開できます。
  2. 同一の管理者に対する2回目以降の定期講習が免除されます。

  ※パチンコ店の場合、法規上はほかにもメリットがありますが、実際には活用されない規定なのでここでは記載しません。

解説:

多くの場合は上記「1」のメリットを狙ってマル優を取得します。つまり、大規模リニューアルを予定している状態で特例風俗営業者の認定を受けます。

とりわけパチンコ店にとってはマル優取得のメリットは大きいです。

工事後すぐに営業再開できるからです。

構造設備の変更承認手続では一般的に、構造検査後10日で承認がでますが、この間は営業が制限されます。

そして、構造検査の日はホール側の都合で決まるわけではなく、私の経験では工事完了後1か月後にようやく構造検査が実現したことがありました。

マル優取得はメリットがあるものの、この手続きには一般の皆さんが想定していないリスクがあるので、スケジュールには充分な余裕を持たせ、慎重に検討してから実施しましょう。

特例風俗営業者として認定を受ける要件

  1. 風俗営業許可を受けてから10年以上経過していること
  2. 過去10年以内に風営法に基づく処分(指示を含む)を受けたことがなく、かつ、受けるべき事由が現にないこと
  3. 過去10年以内に管理者が公安委員会から解任の勧告を受けたことがなく、かつ、受けるべき事由が現にないこと
  4. 過去10年以内に管理者が受講すべき講習をすべて受講させていること

特例風俗営業認定申請の必要書類

  • 認定申請書
  • 営業の方法
  • 営業所の平面図
  • 営業所の周囲の略図
  • 誓約書

警視庁:風俗営業、特定遊興飲食店営業(様式一覧)

https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/tetsuzuki/fuzoku/style/style1.html

注意点:重大なリスクをはらむ手続きであることを理解してください

「必要書類を提出すれば認定をもらえる」という考え方は非常に危険です。

特例風俗営業者は優良業者、つまり法令を完璧に順守していることが前提です。

公安委員会は手続き審査の過程でわずかな違反でも発見してしまえば、指示処分を出し、認定申請を取り下げさせます。

つまり、特例風俗営業者の認定を受けようとしたことが原因で行政処分を受けてしまい、10年にわたって認定を受けられない事業者になってしまうリスクがあります。

このことを経営者が深く理解していない状態で手続きを進めることがないようお願いします。

風営法を深く理解していない人が、適当に書類を整えて申請するのは極めて危険です。

行政書士に任せる場合でも、パチンコ業界の裏表をよく理解している者に依頼しましょう。

とりわけ、構造設備、役員変更、三店方式、保全対象問題に関しては特殊な理解が必要となり、風営法専門の行政書士でも対応しがたいケースが多いです。

この手続きでは、書類作成以外で様々な配慮や調査、スクリーニングが必要となります。

私の場合、ことの重大性をご理解いただくためのガイダンスを念入りに行います。

安易な認定申請によって指示処分を受けた事例を少なからず知っているからです。

風営法研究会コラム:風営法万歳!

https://psksouken.jp/kenkyukai/fueihou/column

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